外務省の統計によれば、日本人が海外で死亡する原因の70%以上は傷病です。その中でも、脳卒中や心筋梗塞を発症して亡くなるケースは少なくありません。
日本人60歳以上の死亡原因トップであるがんは、たとえ海外にいるときに発症しても、帰国してから治療することができますが、海外で脳卒中・心筋梗塞を発症すれば現地で緊急入院するより他ありません。国によっては、集中治療室の入院料は1日に100~150万円 掛かります。日本への搬送費用が2,000万円掛かったケースも実際にあります。しかし、脳卒中・心筋梗塞は、発症を予測し予防することできます!
脳卒中・心筋梗塞を発症しやすいのは次のような方です。
生活習慣病(高血圧・高脂血症など)や心筋梗塞、脳卒中を引き起こす原因となる動脈硬化を数値化する血液検査があります。
それがLOX-index検査です。
LOX-index検査を行えば、今後10年以内に脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクが分かります。
これまでの一般的な血液検査や画像検査では判別できなかった初期の動脈硬化も、LOX-index検査は捉えることができます。
LOX-index検査は、人間ドックのセット検査の一つとしてしか受けられない施設が多いようですが、当院ではLOX-index検査(脳梗塞・心筋梗塞リスク判定検査)のみを単独で受けることができます。
LOX-index検査をご希望される方はこちらからご予約ください。
LOX-index検査で、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが中・高レベルの場合、大きな病院・脳外科病院で精密検査を受け、発症を防ぐ必要があります。 精密検査が必要な場合、当院で紹介状を作成いたします。
頭部MRI検査では頭蓋内の断面を、MRA検査では血管のみを抽出して立体的に画像化します。自覚症状が全くない初期の脳梗塞、いわゆる「隠れ脳梗塞」や、くも膜下出血の原因となる「脳動脈瘤」が早期発見でき、予防することができます。
破裂リスクの高い動脈瘤は、カテーテルを用いて、プラチナの極細ワイヤを詰めることで破裂を防ぐことができます。
また、頸動脈超音波検査で首動脈の狭窄を診断することで、頸動脈閉塞による脳卒中を予防できます。
冠動脈の狭窄を調べるには、64列以上の高機能CT検査、または心臓MRI検査による3D画像診断が有効です。
心臓CT検査は、すでに特定された病変の詳細を高画質画像で見ることができます。ただし、被曝リスクや造影剤による身体への影響を考慮する必要があります。
一方、心臓MRI検査では、被曝はなく、造影剤も使用しませんが、撮影や解析技術が難しく、心臓MRI検査を行える機関は限られます。
当院では、心臓MRI検査や心臓CT検査が行える提携機関を症状やご希望に応じてご紹介しています。
胸の痛みなどの症状がなくてもCTやMRI検査で狭窄が発見された場合、小さな風船で狭窄部分を拡げ、ステントという網目状の筒を冠動脈にいれるPCI治療を施すことで、発症を未然に防ぐことができます。